自家製バゲットの仕込み その2
この前の続きです。
さて、味の甘みを出すには???試行錯誤してましたが、なかなかあの自然な甘みが出ません。いろんな本を読んだりパン屋の友達に質問したりそういうことを繰り返すうちに発酵種を使った方法にたどり着きました。ルバン正式にはルヴァンlevainという発酵種を作り混ぜ合わせて発酵を促し味と風味をリッチにすることができます。
このルヴァンを仕込むのもなかなか時間がかかります。
綺麗に拭きあげたボールを用意します。全粒粉と同量の水をボールに加えホイッパーで撹拌します。それをラップして暖かい場所に移して3時間に一回混ぜ合わせます。これを1日おきます。
次の日、全粒粉と同量のフランスパン専用小麦と同量の水を加え、暖かい場所に置き3時間に一回混ぜ合わせます。また1日置きます。同じ工程をもう1日で、計3日間かかります。一度作れば冷蔵庫に保存できますので、数回分のルヴァンを一度に仕込むことができるのですが、なかなか時間がかかります。
また、注意点として消毒用のアルコールなどをボールにかけてはいけませんでした。これは酵母を殺してしまうので思うような発酵が得られません。ちゃんと発酵したルヴァンは、ふんわり暖かくポワーンと甘い香りが漂います。
これをパンに混ぜ合わせることであの小麦特有の甘みがプラスされるのです。
パンを噛みしめることで得られるあの独特の甘さは、砂糖ではなくうちは、このルヴァンを使っております。
文章にすると数行ですが、ここに至るまで、数年かかってます。パン作りってきちっと計量して云々カンヌンも大事でしょうけど、肌で感じる湿度や温度によって水加減、打ち粉の加減を変えるのです。きっと家庭で作る分量ならそんなに大きな差はないでしょうけど、お店で仕込む分量になると数百ccくらい変わるので、レシピで表すのはむずかしいですよね。
次回は、いよいよ最終回 クープについてです!!